ミルクティー
―――――雛那ちゃんのお兄さん。


和弥さんは、9月まで海外にいた。

そこでプ音楽家として修業をしていた。

そして10月に日本へ戻ってきた。



海外に行ったのは雛那ちゃんの高校受験の年。

その年から連絡が取りずらくなていたと…

前の時雛那ちゃんから聞いていた。


たまに日本に帰ってきてはいたみたいだけど…

3年、向こうで勉強をして10月から日本の大学へ通うそうだ…



どこの大学かは分からない。




「そうだったんだ…
でもどうして宏美さんが…」


「この間ね、未桜ちゃんが電話で話してくれたのよ。
『海外で有名な【和弥】に会った!』って…
とてもうれしそうに話してくれてね…」



未桜か…

今度詳しく聞いてみるかな。


雛那ちゃんはお兄さんと会いたがっている。

そしてお母さんと仲直りも…

望んでいる。


俺に出来る事はないだろうか。



「海斗君、そろそろ雛那ちゃんを起こしてあげたら?」


雛那ちゃんが眠ってからちょうど1時間くらい。

そろそろ起こしてあげなきゃ。



「海斗ー、雛那ちゃんに手出しちゃいけないからな~」


「うるさい!
兄貴!!」



俺の兄貴は一言余計…

誰のせいで雛那ちゃんが寝ているのか。





あっ…

俺のせいか。


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