ミルクティー
海斗はモミジの道のちかくの駐車場に車を停めた。



「歩いてモミジ、見に行こう」


ここからは少し歩くみたい。

車を降りて海斗と一緒に歩いた。



私の知らない場所。

海斗が生まれ育った場所。


何もかもが新鮮だ。



「あっ、ここだったんだ…」


少しずつモミジに近づくと海斗が懐かしそうな声をあげた。

そこは公園だった。

公園を取り囲むようにしてモミジが植えられていてその下には、道が整備されていた。


私が見たのはたぶんこの道。

モミジが大きくて公園がある事に気付かなかった。



「この公園…モミジなんてあったか?」


「海斗はこの公園知っているの?」


「中学、高校っていろんなやつと遊んだりした時の集合場所だったんだ」


「陸もいたの?」


「もちろん。

けど1年来なかっただけで随分…変わったなぁ」



たぶんここは海斗にとって、思い出の場所。

懐かしそうに辺りを見渡している。

ここで海斗はどんな事をしていたのかな?



「ちょっと歩こうか?」


「うん」



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