ミルクティー

新学期

今日は始業式。


私、春野 雛那は高校2年生になります。
春休みの間は海斗に勉強を教えてもらった。

ちょっと苦手な英語は基本からやり直した。



制服を着てリビングへ行く。


朝食が出されているだけ。
お父さんもお母さんも居ない。

もう慣れちゃったからこんな生活いいんだけどね…




けどたまに寂しくなる時もある。





ご飯を食べて家を出ると海斗がいた。

いつものように私に優しく笑って――――



「あっ雛那ちゃん。
おはよう」


「おはようございます」


「今日からだっけ?」


「はい、今日は始業式だけで明日から授業が始まります」


「そっか。
途中まで一緒に行く?」


「えっ…
いいんですか?」


「もちろん」


「お願いします」



海斗はまだ学校じゃないんだって。
今日はただ大学に用事があるから行くんだって。


「制服、似合っているね」


「えっ…」


「制服が似合っているなぁ~って思って。
ほら、今まで制服で会ったこと無かったでしょ」


言われてみれば…納得だ。

今まで何回か会ったことはあるけど私はいつも私服で会っていた。


「海斗はいつもと変わらないね」


海斗は黒や白の服を多く持っている。

今日は黒だ。



「雛那ちゃんは左だよね」


「はい」



もうお別れ。

私の通っている【桃咲高校】は左に行かなくてはならない。
海斗はの【桃咲大学】はこのまま真っ直ぐ行かなくてはならない。

もうちょっと一緒に居られたらなって…


「それじゃまた今度ね」


「はい」


私たちは別れた。

けど私は海斗の後姿を見送った。


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