ミルクティー

モデル

11月。

外は紅葉を見に行った時より寒くなった。


朝、いつものように窓を開けると



「ひゃ!寒い」


「おはよう雛那ちゃん。

今日は特に寒いみたいだよ。
いつもより暖かい格好して学校に行きな」


「分かった。
本当に昨日より寒い」


「もう時期冬だからね…

雛那ちゃん、今日学校が終わったら俺の部屋来てくれる?
ちょっと話があるんだ」


「うん、わかった…」



何だろう?

紅葉の後に海斗にお兄さんに言われた言葉は“気にしなくていい”って言われたけど…
正直、まだ少し引っかかる。


『後少し』


何なの一体。


私には全然わからない。

海斗に聞けけばいいんだけど…

どうせ聞いたって『気にしなくていいよ』って言うに決まっている。



「あぁーもう、考えてもダメなんだから辞めよ」


「雛那ー!!急がないと遅刻するわよ」



下の方からお母さんの声がする。

ヤバい、考え事をしていたら結構な時間が経ってしまった。


あっ…

忘れていたけど、今日は海斗の部屋に行くんだ。



楽しみだな…




「雛那ー!」


「はぁーい。
今行くー!」



慌ただしい朝の風景。


これを作ってくれたのは海斗。



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