ミルクティー

「雛那ちゃん」


突然自分の名前を呼ばれた私はビックリ。

私達は向き合うような格好になった。


これからどうするの?


海斗は私の左手をそっと握り


そのまま優しく


私の左手の甲にキスをした。



え・・・


時が止まったみたい。



周りも静かになった。


私には何がどうなったのか分からなかった。



「か、いと…」



声を出すのも一苦労…

けど海斗は


「行こうか、お姫様」


そう言って腕を出して来てくれた。

私は迷わずにその腕に飛びついた。



私達は歩いてきた道をゆっくり引き返した。




そして私達が表から消えると観客席からは沢山の歓声が聞こえてきた。







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