ミルクティー
『…3 2 1 0。あけましておめでとうございます』


テレビから聞こえる新年の挨拶。

私達家族3人はリビングで過ごしている。


「雛那も今年は受験生か…」


「早いわねぇ~」



お父さんとお母さんはのんびり私の事を話している。



「お父さん、お母さん私もう部屋に行くね、眠くなったから」


「雛那、お休み」


「雛那お休み~、今は携帯は繋がりにくいからね♪」


「お、お母さん!!!」


「それじゃあお休み」



お父さんは海斗の事を知らないからクエッションマークが沢山出ている。

年が明けたこの時間帯は携帯が繋がりにくい。

本当は海斗に「あけましておめでとう」って言いたいけど…

明日でいいや、明日も会えるもん。

そう思い私は自分の部屋へ向かった。


けどちょっと、ちょっとだけ海斗の部屋を見ると…



「雛那ちゃーん!!」


海斗が私を呼んでくれた!


「雛那ちゃん、あけましておめでとう」


「おめでとう、もしかしてずっと待っていたの?」


「たまたまかな…ただなんとなく雛那ちゃんの部屋を見たら電気がついたから呼んでみたんだ」



なーんだ…

海斗は私に会いたくなかったんだ。

ただなんとなくだったんだ…



「新年最初に聞いた声が雛那ちゃんで嬉しいな」


「私も海斗が1番で嬉しい♪」



私はお父さんとお母さんかな…?

まあいっか、海斗が1番で。


「明日は10時に迎えに行くよ」


「分かった、待っているね」


10時にまた海斗に会える。

楽しみ♪

今年は良い事あるかな??


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