ミルクティー
「気に入った?」


「えへへ、ありがとう」



ピンクか白かで迷っていたけど海斗がピンクを選んでくれた。

このお守りは私の宝物。

前の時に貰ったアメも舐めて、どこにもない。

けどこれは無くならないから嬉しい。



「それほど嬉しい?」


「もちろん、とっても嬉しいよ」



私は袋に入ったお守りを大事に持っている。

だってこのお守りは汚したくないから…


「まさか、お守りだけでこんなに喜んでくれるだなんて思わなかったよ」


私は海斗から貰えたらどんな物でも嬉しいのにな…


……………海斗は違うのかな。


私があげたら喜んでくれる?

マグカップ、貰ってくれる?



「海斗、あのね…」



貰ってくれるかは分からないけど…話してみよう。



「この間、お母さんと買い物に出掛けたの。その時に『マグカップ』を見つけて、それで海斗に似合いそうだなぁ〜って思ったの…

もしよかったら貰ってくれる?」


歩いていたはずなのに…気が付いたら私たちは立ち止まっていた。

回りには誰もいなく、私の声がよく通る。






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