ミルクティー
「海斗は最近忙しいみたいだけど…大丈夫?」


「俺は大丈夫。

俺は雛那ちゃんの方が心配だよ」


「私は…大丈夫だから」



本当は海斗に会えなくて寂しかった。


寂しくて寂しくて…

毎日部屋を見ていた。



「寂しい時は『寂しい』って言ってくれていいから。

会う事は難しいかもしれないけど…電話位ならいつでもかけてくれていいから」


「うん、うん…」


「泣き虫だねぇ〜雛那ちゃんは」


「寂しかったんだもん、会いたかったんだもん」


「ごめんね、相手してあげられなくて」



そう言って私をギュッと抱き締めてくれた。

私は海斗の彼女ではないのに、どんどん海斗に甘えてしまう。



「ごめんね、雛那ちゃん」



海斗が小さく小さく呟いた。





この言葉には2つ、意味があったんだね。


1つは私を寂しい思いをさせたこと。


そしてもう1つは…








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