ミルクティー
これからは寂しくなったら海斗に連絡しよう。

そうすれば海斗に心配かけないかな?



「そういえば陸は?一緒に来たんだよね…」


「途中まで一緒に来て、『そうしたら先に行っていいよ』って言われた!」


「ふーん…そっか」



陸、どこに行ったのかな?

海斗と一緒に居られるのは嬉しいけど…

陸の事も心配。



「そんなに心配しなくて大丈夫だから、


たぶん友達にでも会ったんだよ」


「そっか…」



お休みでも大学には人がポツポツいるもんね。

そこで友達に会ったって…不思議じゃない。



「それでさぁー………」


「あはは、そんな事が」



ゆっくりだけど陸の声が聞こえる。

誰かと一緒みたい。



どんどん近づく2人の声。


その声は私達のいる部屋の前で一旦止まり、ドアが開いた。



「海斗ー、和弥連れてきた………って雛那チャン」


「バカッ」



和弥……


どこかで聞いた事のある名前。




違う、聞いた事があるのではなくもしかして



「お兄ちゃん?」



陸の後ろから出てきた男の人は小さな声だけど私の耳にはしっかり聞こえた。




「雛那………」


私の名を呼ぶ声が…




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