ミルクティー
「イヤなの、4人揃っていなきゃ。


だからお兄ちゃん、お母さんに会ってよ。
会ってお母さんに認めてもらおうよ」



5年間の思いを今、全部お兄ちゃんにぶつけた。

私の気持ち、伝わった?



「雛那は何年経っても変わらず優しい子だね」


「お兄ちゃん…?」


「雛那がそこまで言うなら、母さんに会いに行くよ。

それで母さんに認めて貰えるように頑張るよ」


「お兄ちゃん、頑張って」



お兄ちゃんとお母さん…

どうなるかな。



お母さんはお兄ちゃんが居なくて寂しくなかった?

お兄ちゃんに会ったらお母さんは怒る?

それともお兄ちゃんに会えて嬉しい?



「今から母さんに会いに行ってくるよ。

雛那は…」



お兄ちゃんは私の手を見ている。


手…


よーく見ると私は海斗の袖を握ったまま。



「雛那は後からおいで、海斗、雛那をよろしく」



あっ…

お兄ちゃんにもしかして海斗が好きってばれちゃったかな…


最後にニヤって…人をからかうように笑ったもん。





< 317 / 353 >

この作品をシェア

pagetop