ミルクティー

仲直り

「どうして5年も音沙汰が無いのよ。

こっちがどれだけ心配したか分かっているの」



リビングにお母さんの怒鳴り声が響いた。

私が家に帰ってきたのは今から15分位前。

リビングのドアを開けたらお母さんの怒鳴り声が聞こえてきた。



「勝手に1人で願書は出すわ、家は出ていくわ…

そして留学までして…

どうして連絡もしてくれないの?



私はあなたの『お母さん』なのよ。



それに…


私たちは『家族』じゃない」



『お母さん』『家族』


もしかしてお母さんは

「和弥の活躍は聞いていたわ。

頑張ったのね…」


「母さん、認めてくれるのか?」


「今更っ…とっくにあなたの事を認めていたわよ」


「母さん…」


「5年前は酷いこと言ってごめんない」


「もういいよ、ありがとう」



よかった。

よかったよ、



5年前に2人の時間は止まった。

それが今、動き出した。




「そう、和弥。

雛那の“カッコイイお友達”しっている?」




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