ミルクティー
家の前には、大好きな人が立っている。



「海斗!!」


「おはよう、今日も元気だね」


「だって、久し振りに会えたんだもん」


「さっきも会ったのに」


「さっきはさっき、今は今」


「はいはい」



私達はいつものように歩きだす。

もちろん手を繋ぎながら。



「雛那ちゃんも17歳か…会った頃はまだ16歳だったのにね」


「本当だよ。もう時期1年だね」


「この1年はどうだった?」


「う~ん…」



沢山ありすぎて分からない。

初めて海斗に出会ったのは春。

それから色々な事があった。


一緒に水族館へ行った。

宿題を見てもらった。

勉強を教えてくれた。

講演会。

海斗の家にも行った。

ファッションショー。


どの思い出も楽しい思い出ばかり。

けど1番は



「海斗に出会えてうれしいっ」


「俺も雛那ちゃんと出会えてうれしいよ」



あっ海斗と同じ気持ちだ。



「なんだか嬉しい」


「ん?何が」


「海斗と同じ気持ちだって事が」


「そんな事かぁ~」


そんな事じゃ無いよ!!

私には嬉しい事だもん。




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