ミルクティー
出来れば近くでずっとその笑顔を見ていたかった。


けど、それは俺には出来ない。



今日、俺は海外に発つ。


今、雛那ちゃんがこの手紙を読んでいる頃俺は飛行機の中だと思う。


なぜ俺が海外に行くかは…留学しに行くんだ。


この部屋に引っ越してきてからすぐに決まったんだ。



最初は断ろうとしたんだ…


けど、現地で俺がやりたい事とかあって…結局俺は断らなかったんだ。


たぶんこの話をすれば…俺が雛那ちゃんと別れが出来なくなると思ったんだ。



俺の勝手な話だけど、ゴメンね急で。



本当は出発まで時間があったんだけど、急遽出発が早まったんだ。


クリスマス明けから全然会えなくてごめんね。


出発が早まったから残っていた物を片付けなくてはいけなくなってそれで大学へ早く行ったり、遅くまで残っていたんだ。


雛那ちゃんには寂しい思いをさせたのは悪かったと思っている。



けど、どうしても言えなかったんだ。



言ったら、雛那ちゃんは笑って見送ってくれた?


泣かなかった?




………たぶん全部出来ないと思ったんだ。



俺も出来ないしね。


だから何も言わないで出ていった事を許してほしい。




< 334 / 353 >

この作品をシェア

pagetop