ミルクティー
「雛那ちゃん、これから暇?」


「暇だけど…」


「じゃあさっ、俺の部屋来る?

『ミルクティー』淹れるからさ」


「ミルクティー!」



ついつい、ミルクティーに反応してしまった。

色々なミルクティーを飲んだけれども、どれもピンとこない。

やっぱり私の中では海斗のミルクティーが1番だ。



「どうする?」


「行く!行きたい、飲みたい」


「はいはい、そこまで強く言わなくても分かったから。

あっ…今日、荷物を運んできたからまだ散らかっているけど…いい?」


「ふふふ、また片付け手伝うよ」


「よろしくね♪」



私達は手を繋ぎながら海斗の部屋を目指す。


そして




ポチャン

また私のカップの中にミルクティーが落ち始めた。



海斗が居なくなってから落ちる事を忘れていたミルクティーが落ちた。



「あー!!!海斗、忘れ物した」


「ん?何を忘れたの」


「海斗に貰ったカップ〜…
そこに淹れてもらおうと思ったのに。


取りに行っていい?」


「それならもう俺の部屋にあるよ。

さっき雛那ちゃんのお母さんに会って渡されたんだ」


「ホント?

じゃあそこに淹れて」


「了解」




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