ミルクティー
「こらぁー陸!!」

海斗?
陸が海斗に怒られている。

「全く、早く行ったんだから手伝い位しろよ。
遅くなったらかわいそうだろが」

「え、いや…
俺は…ちょ」

「言い訳しない!
雛那ちゃん、俺ら手伝うよ。
あっ陸は力仕事任せてあげてね」

「は、はい…」


ふふふ。
陸、すごく嫌そうな顔。
私は2人に机を出してもらった。
あの机は大きくて出すのが大変だから…



PM6:00


「終わったぁ〜」

私の歓喜の声で終わった。
3時位から準備をしていたけどまさか6時に終わるなんて思っていなかったから嬉しい。

「みんなありがとうね。
鍵は私が職員室に返しておくから先に帰っていいよ」

責任者の私は最後の戸締りが残っている。
みんなには先に帰ってもらう。

「2人とも先に帰っていいよ。
後、鍵を閉めるだけだから」

「いいよ、俺たちも一緒に行くよ」

出た!
海斗の心配症。
けどちょっと校舎も暗くなってきていて怖かったからよかった。


なんか3人で廊下を歩いているって変な感じ。
2人は大学生なのに。

「雛那ちゃん?」

海斗が私の顔を覗き込んできた。

「なんか3人で廊下を歩いているって変だなぁ〜って思って」

「なんで?」

「だって…
海斗達は大学生なのに高校の廊下を歩いているじゃん。もし2人が高校生だったらこんな感じに一緒に歩けるんだなぁーって」

「・・・そうだな」


あれ?
今の海斗の顔…
ちょっと寂しそう。

なぜだか分からないけど私は右手を伸ばして海斗の服の裾をギュッと掴んだ。


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