ミルクティー
「休み明けの最初の講演ではできれば簡単な授業をやって欲しいんだ」

「授業…」

「こうゆう体験しておいた方がいいだろ」

「…はい」

「そうゆうことだから伝えておいてくれな」

「はい…」


授業ねぇ~
海斗と陸が授業。
ふふふ。
ちょっと似合わないかも。
けど海斗は意外と似合うかも。
陸は先生って感じより生徒の方が似合うかも。


私は1人でそんな事を考えながら家に帰った。
自分の部屋に行き窓を見る。
海斗発見!

海斗は私に気づいて窓を開けてくれた。


「雛那ちゃんお帰り。
今日は終業式だったんだっけ?」

「うん。
あっそうだ、先生から頼まれた事があるの」

「じゃぁこっち来る?」

「うん」

やった。
海斗の部屋に行ける。


私は急いで着替えて玄関へ向かった。
そうしたら――――

「雛那?」

「お母さん…」

「今から出掛けるの?」

「う、うん…
ちょっと友達の所に行って来る」

「ちょっと待っていて」

そう行ってお母さんはキッチンの方へ行き小さな包みを持ってきてくれた。

「クッキー焼いたから持って行きな」

「……ありがとう」


家に帰ってきてから少し気になった甘い匂い。
お母さんがクッキーを焼いてくれていたんだ。



えへへ。
頬が緩んじゃう。


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