ミルクティー
ここはどこ?



私、海斗の部屋行ったんだよね。


あれ?
私、そこでどうしたんだっけ?


ゆっくり目を開ける。


知らない天井。
知らないベッド。
知らない部屋。


私の部屋じゃない。


ガチャ―


誰か来た。
急いで目を閉じた。


ゆっくり私に近づいて来る。


おでこに冷たい感触。
そして私の頬に触れた手。



その手は温かい。



ゆっくり目を開けてみた。

「あっ起きた。
雛那ちゃん、大丈夫?」

「…海斗」

「何か物音がしたと思って玄関に行ったら雛那ちゃんがいて、そうしたら急に倒れたんだよ」

「…ごめんなさい」

私倒れたんだ。
だから急に真っ暗になったのかな?

「たぶん軽い貧血だと思う。昨日は遅くまで何やっていたのかな?」

昨日は…

「えーと…
プリンを…作っていたら遅くなっちゃって…」

「プリン?」

「…うん」

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