お姫様の憂鬱



どのくらい大丈夫って
言ってたか分かんないけど

俺の膝の中にいるお姫様からは
小さな「スースー」って言う寝息が聞こえてきた


「寝ちゃってるし」


きっと泣き疲れたんだろう
彼女の頬には涙のあとが残っていた


俺はこの状況的に
彼女を起こした方が良いのか考えた、が


安心しきった顔でスヤスヤ寝てるし
無理やり起こすのもなんか抵抗がある



さてとどうするか
彼女の家なんて俺しらねぇぞ?


俺は時計に目をやる
その時計の針が指しているのは
6時2分


もう6時回ってるし
このまま学校にいるわけにもいかないよな


しょうがない
行きますか


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