お姫様の憂鬱


そう思った時だった



――ガチャ



って音がして屋上の扉が開いた



「え?」


あたしは反射的に体を起こして
扉に視線を向ける

そこにいたのは・・・




「あれ? 姫様?」


「お、王子!!」


・・王子だった



王子は少し驚いた顔して
でもすぐに優しく笑うと


「どうしたの? こんなところで」


って言いながらあたしの隣に来て座った



あたしはとりあえず


「なんとなく。」


とだけ返事をした

いや、出来なかったのかも知れないけど


だってサボリです
なんて言って良いのか分かんないし


それに、何でサボったの?とか聞かれたら
なんか説明するのメンドイし


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