お姫様の憂鬱
だからとりあえずの返事をした
王子は「そっか」ってちょっと納得してない感じで言ったけど
深くは触れてはこなかった
それは王子なりの気遣いなのか
あるいはどうでも良かったからなのか分からないけど
何してもありがたかった
説明はさっきも言ったとおりメンドクサイし
それに・・・
「あーっ!!」
「え!? 何?」
あたしがいきなり大声を出した為に
王子がビックリしたって顔をしながらあたしに聞く
「あ、ゴメン 大声だして」
あたしは自分でも大きな声を出したって分かって
王子にあやまる
王子は
「良いけど どうしたの?」
って言って話を促す
そんな王子にあたしは今思い出したことを聞く
「あのさ、名前なんていうの?」