お姫様の憂鬱

優しくて、暖かい
王子の温もりに包まれて、あたしは静かに涙を流した



―――――――
     ――――――――


「ごめんね」

小さく呟くあたし
王子は
「良いよ別にこれくらい」
そう言って優しく笑う


「ありがとう」あたしは王子に
今日初めての笑顔を見せて

「あの えと じゃ、ね」それだけ言って
足早に扉の方へと向った
そして屋上から出た



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