お姫様の憂鬱
――ガチャン

扉が閉まったのを確認して
階段を降りる
一段一段淡々と
さっきのように足早に


だけど、動きとは裏腹に
心はまだここから離れたくないとでも言うようにあたしの動きを止めようとする
あたしは、それでも足を止めなかった



離れたくないけど、離れたい
離れたくないけど、離れなくちゃいけない


そんな思いばかりが
あたしの頭の中をグルグル回っていた・・・
















「王子、不思議そうな顔してたな」

階段から降りた後、あたしはそのまま学校から出た

もう授業が始まっていて静かな廊下には
教室からもれる先生の声がよく聞こえる


学校からでてそのまま近くの公園に行くと
公園には一台の自動販売機があった
あたしはカフェオレを買って
近くのベンチに座ってカフェオレを飲みながら考え事








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