お姫様の憂鬱


王子があたしに好きっていってくれたことだけは分かった



王子を見ると王子は少し顔を赤くして
だけどその顔を見られたくないのか目が合うとそっぽを向く


そしてまた話し出す


「あのさ、その好きっていうのはうれしい
だって付き合えるってことだろ?」


「うん」



あたしは首を縦に振りながら返事をする



「それで、一個だけ言いたいことがあるんだ」


「うん」


「麻里華ちゃん・・・・・・オレのこと、信じてね」


「う、え?」



あたしは唐突に言われたその言葉に『うん』と言いそうになった
でもそれよりも驚きの方が大きくて『え?』って言葉も混ざってしまった



「えと、あの、どういう意味?信じて・・・って」



頭の中が混乱しながらもとりあえず疑問を口にする

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