お姫様の憂鬱
空気が変わったのがわかって少しだけ緊張する
王子が口を開く
「今までのこと、はっきり言うとムカついてる」
「………」
王子の声色がさっきと全然違って
思わず黙ってしまう
「あ、麻里華にじゃなくて男にね」
「………」
「麻里華のこと傷つけて、男信じらんなくなるようにして」
「………」
「そういうのすっげー嫌なんだ」
「………」
「だから俺は、遊びとかしない」
「………っ」
「麻里華だけを好きだから、だから俺のこと信じ…「信じるよっ!!」
信じるに決まってる
だって好きなんだし
それに
「信じられるって思ったから好きって伝えようとおもったのっ!!
王子のこと好きって、それは信じてるってことだから、だから……」
感情が入りすぎて涙がポロポロ零れる