神様のシナリオ
その1
僕は、今日も昨日と同じように空を見上げる。
昨日の雲の形なんて、覚えていないように。
僕は今、すれ違った他人を知ってるようで忘れている。
あんなに雲は形を変えるのに、ひとくくりに`雲'なんて言うのは、雲に失礼じゃないか。
なんなら星のように、1つずつ名前をつけていけばいいのに。
……よし、決めた。
あの雲がプリで、隣の雲はキュアだ!
由来は、なんとなく分かってくれ。
いや、僕がオタクなわけじゃないから。
幼稚園児のリュックにいただけだから。
まったく、この平凡ぼんぼんに暮らしてる僕を疑うなんて、心外だよ。ぷんすか。