神様のシナリオ
その1
僕が崩れていると、突然周囲がゆれはじめた。
みるみるうちに、机が机じゃなくなって、椅子が椅子じゃなくなって、黒板が黒板じゃなくなって……。
あまりの突然さに唖然としていると、揺れてぶっ飛んできたであろう、机がやってきた。
あ、走ってるみたいだ。
そして僕は、覚悟をして目を瞑った。
……何も、起きない?
揺れもおさまったみたいだ。
僕はそっと、目をあけてみた。
「なんだ、これ……」
それは、もう教室ではなかったし、僕の地元でもなかった。
たぶん、日本でもないし、世界でもない。
まず、ここは地球なんだろうか……?
僕が目の当たりにしている風景、それは。
`耳の尖ったやつとか、ほうきに乗ったやつが普通に暮らしてる世界'だった。