愛の言葉
ゲーセンを出ると、夏美がいう。
「夏美~久々に正輝の後ろ乗りたい!」
「は?なんで?」
「いいじゃーん!」
「…俺の後ろはさっちゃんだし」
正輝がそういうと、気のせいかもしれないけど夏美ににらまれた気がした。
そんなわけ…ないよね?
そう思いながらも、私はいった。
「私はいいよ?稲ちゃんか宏ちゃんに乗せて貰うし…」
「俺やだよ!」
「はあ?!宏ちゃんひっど!」
宏ちゃんが私を拒んだ。
ちょっとだけショックだった。
私と宏ちゃんと正輝でやりとりしてると、なぜか夏美がキレて「もういい!稲ちゃんに乗せて貰う!」といい、稲ちゃんのケツに乗った。
なんなんだろ…?
結局、私は正輝のケツに乗る。
「夏美…どうしたんだろう」
「さあーな」
「私のせいかな…」
「さっちゃんは何も悪くねーじゃん?」
「そうかな?」
「そうだよ、気にすんなって!」
正輝が優しく笑った。
おかげで少し、気持ちが楽になったんだ。