愛の言葉
その日、結局ぎこちないままみんな解散した。
そして…夜、8時くらいに夏美から電話が来た。
『もしもし…?』
『もしもし?夏美…』
『うん、どうした?』
『私…もう…っ』
よくわかんないけどヤバそうだ。
とりあえず、夏美を家に呼んだ。
そして話を聞くことにした。
話の内容はこうだった。
夏美は、精神病を抱えているらしい。
けど稲ちゃんだけは知ってた。
そしてその病気が原因でテンションのあがりさがりが激しくなってしまったり、ささいなことでキレてしまう。
きょうもそんな感じでキレてしまって、なきながら稲ちゃんに相談してたそうだ。
「そっか…大変だったんだ…けどなんでいってくれなかったの?」
「引かれたく…なくて」
「引くわけなくね?!絶対大丈夫だって!」
「ありがとう…」
そういった夏美は、メイクも落ちてていままでにないほど弱弱しく見えた。
「ねえ…きょう、昼キレた原因はなに?」
「…いえない」
「なんで?私のこと信用できないの?」
「違うけど……これはいえないっ!これをいったら…いったら、関係崩れる…!」
「…なに隠してるか知らないけどさ…」
私がそういった瞬間、夏美の声がかぶった。