キミを想うトキ
「俺の妹。」
「え……?」
妹―――……?
「ビックリした?」
何も答えないあたしから
アルバムを奪い、更にめくり始める
「これが、去年の写真だから今に一番近いかな。」
再び見せられた写真には
私立中学の制服に身をまとった女の子
「妹……居たの?」
「うん。実はね。」
立ち上がり、ティーカップに紅茶を注ぐ飴玉男の後ろ姿
罪悪感がフツフツと溢れだす
「似てないでしょ?」
湯気をたてる紅茶をあたしの前に置いた飴玉男は
ソファーに腰をかけて笑った
「血、繋がってないんだ。」
「え………?」
その言葉に
あたしは息が詰まる
飴玉男はティーカップを置いて
再び口を開いた