キミを想うトキ

想い



「桃ちゃんかっこよかったよ♪」

「やめてよ。」



あの後
デパート街を出たあたし達は
駅へ向かう途中にある公園を歩いていた





「もう少しくらい言っておけばよかったかな~♪」



もう辺りは真っ暗で
公園の所々に立つ外灯がおどけて見せる飴玉男を照らし出す






「いーよ。あれだけ言ってくれれば十分。」


本当に


本当にそれだけでよかった



『俺は飽きられたりしない。』


元カレだと知っててもあんな風に言い切ってくれただけであたしは嬉しかった






もし


あたしが飴玉男の立場だったら



あんなに冷静ではいられなかったと思う



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