キミを想うトキ


止まる事を知らない丸い丸い球体


ピンク色の小さな飴玉が車内に差し込む夕陽に溶けてオレンジ色に染まる



ブレーキと共に行く先を見失う飴玉を見届けて
あたしはふと横に目線を向けた




「……俺の飴…最後の一つだったのにぃ…」

今にも泣きそうな顔をして
床を転がり続ける飴玉を見つめるブレザー姿の男子高校生



何この人………


これが彼の第一印象


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