キミを想うトキ

「おかえり♪」


「………」


飴玉男の洋服に身を包んだあたしは
何だか恥ずかしくてその場から動けない




「何してんの~?」


読んでいた本を閉じてなかなか動かないあたしに近付いて来た




「何緊張してんの?おいで、髪の毛乾かしてあげる♪」


笑う飴玉男に手を引かれて
あたしはソファーへと座らせられる




「桃ちゃん髪の毛細いね?前から思ってたけど。」


ドライヤーで乾かしながら後ろで飴玉男が口を開いた



「そ、そう?」



緊張したままのあたしを
心地いい風が髪の毛をなびかせる






「よし、渇いた♪」


すっかり渇いた髪の毛をクシでとかしてくれる飴玉男




ドキドキが止まらなくて
このまま死んでしまうんじゃないかな


そう思った





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