キミを想うトキ

人に優しくする事


それはやっぱり気分がよくて
あたしは軽快な足取りで家へと帰宅した



「ただいまぁ。」

「おかえり~。ご飯すぐ出来るよ。」

鼻先をくすぐる美味しそうな匂いと共に
台所から聞こえた5つ離れたお姉の声



「ママは?」

「同窓会だと。」

「ふぅん。」



そんな短い会話を交わして
あたしは部屋へと駆け上がる



うちは自由気ままな家庭


ママはしょっちゅう遊び歩いてる
今日みたいに家を空ける事は珍しくない



「お姉、今日仕事は?」

「休み♪明後日からハワイ~♪」

「マジ!?い~なぁ。」



着替えを終えたあたしはお姉と二人、夕飯を囲む



お姉はモデルの仕事をしてる
世間では結構有名みたい



だからあたしの友達はみんな
“羨ましい”
そう口を揃えて言う


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