キミを想うトキ

そう


相変わらず
あたしと飴玉男は以前と変わらない




毎日くれる電話


メール



そしてたまに会って話をする





夏休みは週に二回くらいのペースで遊んだ



でも


手を繋いだり

キスを交わす事はなかった





それでも会う度に



『スキだよ』


言葉をくれた





それだけで


あたしは幸せだったんだ






でも


こんな幸せも長くは続かない




“明日、転校生来るらしいよ。”


「転校生?珍しいね。」


“まぁ噂だからわかんないけど。”



ふぅん。
興味がなくて適当に返事をした




それから他愛ない話をして


あたしは千絵と電話を切った




転校生か……


女の子かな。




そんな事を考えながら

あたしは明日から始まる学校の制服を

ハンガーにかけてベッドに潜った


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