キミを想うトキ
ツイてない事に
あたしの前の席に転校生が座った
「宜しくね、沖村さん♪」
そう言って差し出された右手に
握手を交わした
「本当に来たね。」
「ね。ビックリ。しかもうちのクラスだし。」
ホームルームが終わって
あたしと千絵はトイレでお喋り
話のネタは
もちろん転校生について
「まぁ仲良くなる必要もないし。適当に話せばいいじゃん。」
「そのつもり。」
千絵にそう相づちを打ちながら
あたしは化粧を簡単に直した
教室に戻ると
クラスの男子が転校生に群がっていた
最悪……。
座れないじゃん。
席が前後のあたしは
男子達に机を占領されてる
「…サボる?」
「…だね。」
千絵と短い会話を交わして
あたし達は教室を出た