キミを想うトキ
予感
「はあ、やっぱここが落ち着くね。」
いつものように
誰も居ない屋上で千絵と二人
授業をサボった
9月とはいえ
まだ強い日差しに
あたしは目を細める
「ま、席替えまでの辛抱だよ。」
「ん。」
そんな時
ポケットで携帯が震えて
あたしは画面を開いた
「飴玉くん?」
「うん。何だろ。」
電話の相手は飴玉男
あたしは通話ボタンを押して
携帯を耳にあてた
「もしもし?」
“桃ちゃん今どこ~?”
「屋上。」
またサボってるの?
そう言って飴玉男は笑った
“早く会いたかったのにな…”
ドキン…
「お昼休みには教室戻るから。」
夏休み最後に会ったのは
一週間前
あたしも早く会いたかった