キミを想うトキ
「どっか行く?」
「うん……」
「それとも帰る?」
「うん……」
おぼつかない足取りで歩くあたし
飴玉男が何か言ってる
わかってたけど頭に入って来なくて
『バイバイ、また明日ね。』
宣戦布告ってやつ?
橘さんの笑顔が焼き付いて離れない
「桃ちゃん!!」
「きゃ!」
突然肩を掴まれたあたしは
驚きのあまりカバンを落としてしまった
「ご、ごめん!そんなにビックリした!?」
飴玉男は慌てた様子でカバンを拾い上げた
「あ、ありがと。ごめんね。」
カバンを受け取りあたしは再び歩き出す
「何かあったの?」
「べ、別に何もないよ?」
ふぅん。と言った飴玉男は
明らかにまだ疑ってる