キミを想うトキ
そんな時
カバンの中で携帯が震えた
誰だろ……
重たい腰を上げて
あたしは携帯を取り出し、画面を開いた
千絵だ……
通話ボタンを静かに押して
あたしは口を開いた
「もしもし?」
“もしもし!?今家!?”
「そうだけど…どうしたの?」
受話器越しでもわかるくらい千絵は何かに焦っていて
あたしはソファーに座り直して尋ねてみた
“橘さんが飴玉くん呼び出してたよ!”
「え?」
心臓が大きく鳴り
視界がぼやける
“さっき、放課後話があるって呼び出してた!”
千絵の言葉が耳を通り抜ける
“いいの?このままで!”
「…………」