キミを想うトキ
「俺、明後日ニューヨーク行くんだ。今朝、届け出した。
それでもいいなら付き合うよ。」
「ニュ、ニューヨーク…?」
驚きを隠せない橘さんの震えた声
どうゆう…事?
橘さん同様に混乱状態のあたしは
状況をうまく飲み込めない
「多分、3年は帰れない。
それでも俺の事好きでいられんの?」
静まりかえる裏庭
唯一
枯葉が風に揺れる音だけが響き渡っていた
3年―――……
「俺の事、何も知らないのに簡単に好きとか言わない方がいいよ?」
「…………」
少し笑いを含んだ声で
飴玉男は橘さんにそう告げた