キミを想うトキ

観念したあたしはため息を一つこぼした



「…わかった、わかったわよ。じゃあ何て呼べばいーの?」

その言葉に
まるで花が咲いたように笑顔になる飴玉男



「何でもいーよ!桃ちゃんが決めて?」


「飴玉男。」

「変わってないじゃんかぁ!」



そんな話をしてるうちに
あたしは移動教室の前


「あんたも早く次の授業行かないとマズイんじゃない。」

扉の取っ手に手を掛けて立ち止まる


「うん。じゃあ、今日の帰りまでに考えといて!絶対!」

「約束は出来ない。」

そう言ってあたしは教室の扉を開けた




飴玉男が後ろで何か言ってたような気がしたけど


そこはあえてスルー





名前…ね。


考えてやるか。




そんな事を思いながら千絵の隣に腰をかけた

< 37 / 259 >

この作品をシェア

pagetop