キミを想うトキ
「ところでさぁ、桃ちゃん♪」
「何よ。」
ニヤニヤしてる飴玉男の顔は
明らかに何かを企んでる
「早く言いなよ、何?」
なかなか切り出さない飴玉男に
焦れったくてあたしはつい怒り口調になってしまう
「桃ちゃんもうすぐ誕生日だよねッ♪」
「な、何で知って…」
言葉を言い終える前にあたしは気が付いた
生徒手帳…
コイツに拾ってもらったんだった……
「そっか、そう言えばもうすぐだね!」
突然思い出したように口を開いた千絵
おい、忘れてたのかい!
「俺がお祝いしてあげる!ちょうど日曜日だしね!」
「はぁ!?嫌よ、勘弁して。」
あ……しまった…
気が付いた時にはもう遅くて
飴玉男は今にも泣きそうな顔をしてあたしを見つめてる