いつも隣にイケメン君
「何?」
私は仕方なく床に座り込んで、梓を見上げた。
「お前、マジで来んの?」
は、どこに?
はっきり言えよ!
「どこによ。」
私が少しイラつきながら聞くと、
梓は恥ずかしそうに頭を掻いた。
「だから…プールだよ。」
プールぐらい恥ずかしがらずに言えるだろ!
「行くけど?志津と約束したし。」
当たり前でしょ?
今さら何言ってんの?
「俺、お前のそば離れないから。」
梓は真剣な目でそれだけ言って、
部屋から足早に出て行った。
その時の梓の顔は、
ちょっとだけ火照っていたように見えた。
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