いつも隣にイケメン君
そう言われた瞬間、
自分の顔が一気に温度を上げた。
「あっれー?寿花ちゃん、照れてるー?」
「『寿花ちゃん』とか、言わないでっ!」
赤くなった顔を両手で隠し、
その隙間から梓を睨みつけた。
すると、梓は軽くため息をついて微笑んだ。
「なんでそんなかわいいかな。どんだけ俺を好きにさせたら気が済むんだよ。」
梓はそう言いながら、私の顔を胸に押しつけた。
私の目の前は、梓の厚い胸板のみ。
程よい筋肉がついていて、
カッコいいなぁ…
なんて、素直に思った。
でも、ハッと我に返って、
「あっ梓!列進んでるよ!行こう!」
私は梓の腕を引っ掴み、
上まで引っ張った。
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