black rose


「い、いやだなぁ。希美さん。
 この子が誘ってきたから…。」

そう、焦りながら言う。
どう見てもこの状況じゃ彼が不利だ。


私は瞳に涙を溜めて、そして手足を
きつく結ばれてるのだから。

「私、嘘は嫌よ。
 どう見てもあなたが無理やり
 やったんでしょ。」

そう、その調子。
私の計画どうり。

「な、何言ってんだよ。
 俺には、希美さんがいるじゃないか?」

「そうね、私がいながら娘に
 手を出すなんて最低ね。
 
 確かに娘が誘ったって可能性も
 あるかもしれない。」

・・・・・。
それはあり得ないっつの。

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