black rose


「は、離して下さい。

 迷惑です。」

私はなるべく強気に言ってみた。

周りの人たちは関わりたくないのか、
知らん顔で通り過ぎて行く。

「迷惑って、構ってほしいから
 こんなとこにいたんでしょ。」

「な、違います。」

私は、必死に抵抗した。

そんな時に頭に浮かんだのは、
blackと、呼ばれた彼で・・・。


また、助けてくれるのではと・・・。


「何やってんの?」

そんな時に、一人の男の人が
話しかけてきた。

でもその人は、私が求めてた彼ではなくて・・・。


「あんまり人の縄張りでナンパ
 しないでくれる?

 他の人に迷惑だからさ。」

彼は不敵に笑って言った。
< 21 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop