black rose
駐車場から少し歩くと、少し
高級感があるマンションの
前に着いた。
ぼーっと見上げてると、此処だよ
と、隣から声が聞こえた。
「こ、此処ですか…」
パチパチと何回か瞬きすると
くすくすと笑い声が聞こえてきた。
「そんなに驚かなくても…。」
まだ、少し笑ってる声で言った。
「えっと、諒君のマンション?」
思ってる疑問をぶつけてみた。
うーんと考えてる様子だった。
「誰のって言われると難しいな。」
曖昧な答えが返ってきた。
「まぁ、強いて言うなら皆のかな。」
また、曖昧な答えだった。
その答えにそうなんだと私は答えた。