black rose


母を抱いて寝たあとに私を抱く。
それの繰り返し。
初めてもこの男だった。

母はそんなこと知らないだろう。
自分目当てでここに来てると
思ってるだろうし。


「この前は良くも逃げてくれたね。

 でも、今日は逃がさなよ。
 美音ちゃん。」
と、舌舐めずりをした。

「嫌よ。もう嫌。
 母だけ抱けばいいじゃない。

 なんで私にまで手出すの?」
私は震える声で言った。

「なんで?可愛いから。若いからだよ。
 希美さんも十分若いけど、やっぱり
 十代とは違うから。

 これで満足?。」

「ふざけないで。 
 私はおもちゃじゃない。」

「おもちゃね。
 俺からしたら十分おもちゃだけどね。

 てか、そろそろ黙ったら、希美さん
 起きちゃうよ。
 今起きたらやばいでしょ。」
そう、不気味に笑った。

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