Tears in Heaven~天国へぼくの涙を~
「アズミの机を整理していましたところ、いちばん目につく最上段の引き出しに、メモ書きがありました。

『万が一、わたしが死んだらこの人に連絡してください』と、そこに行徳さんの連絡先が書いてあったんです。
それで、行徳さんにお電話させていただきました。――」



アズミが、自分の死期を悟っていたというのか?

いや、そんなことがあるはずがない。

でも、彼女が飲んでいた薬の量は、確かに、いつ死んでもおかしくないくらいのものだった。
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