Sweet*animaL
「おい、お前、人間か……?」


「え、うん。人間」


……って、それ以外の何に見えるんですか?


間の抜けた空気が流れる。


不意に男が笑い出した。


そんな風に笑うような人に見えなかったから、あたしは驚いて飛び跳ねた。


それを怯えていると勘違いしたのか、男が大きな手を伸ばし、あたしの頭を撫でてきた。


「わりぃ、わりぃ。そんなに驚いた顔すんな」


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