Sweet*animaL
凄い緑。
狼とか飛び出して来そうだな。


そう思った瞬間、林の奥で不気味に鳥が鳴いて、あたしはビクッとしながら林に背を向けた。


何故か、早く帰らなきゃと心が急いた。


もと来た道を早足に駆け抜け、黄色い家が見えてきたところで一息つく。


引っ越しやさんはもういなくて、自分の早い鼓動を聞きながら玄関の扉を開けた。


「ただいま」


声を出すと、リビングらしき扉の向こうからパパの声がした。


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